当サイトでは、最近は“アニメ番組の放映に影響を与えた緊急報道”の調査に力を入れており、今日の更新では和歌山毒入りカレー事件(1998年)、地下鉄サリン事件(1995年)に関連した情報を追加しました。
このコンテンツの調査には、主に新聞の縮刷版を利用しています。
基本的な流れとしては、まず12月31日付に掲載される一年間の主な出来事のまとめ記事からテレビ局が報道特番を編成していそうな日付を探し、その翌週と合わせてのアニメ番組のサブタイトルを確認します。
両者のサブタイトルが一致していれば、報道特番でアニメ番組が放映されずに延期されたことを示している……という形になります。
今回更新分の3番組もこの方法で確認が取れたものです。
ただ、この調査方法では、「そのまま翌週以降に繰り下げ」以外の対応を執ったケースを探すことはできません。
1989年1月7日の『まんが 日本昔ばなし』のように、どう考えても番組が休止されているはずの事例なら、しつこく先の日付(後日あらためて放映の可能性)をチェックして代替放映を確認しに行けますが、普通はサブタイトルが違えばそこで調査は終了してしまっています。
また、全国紙の縮刷版は東京地区版のみの収録なので、毎日放送などアニメ番組の制作が盛んな在名・在阪局(ローカル番組枠)についても調査は困難となります。
このような番組の情報に関しては、情報提供をいただいたり、ネット上で偶然見つけたものを新聞と照らし合わせて確認することになります。
報道特番云々の詳細が不明であっても、放映データ自体がネット上で見つかる作品は比較的多いので、「当時のラ・テ欄に掲載があった」のに「ネット上のデータではその日に放映された記録がない」場合は、やはり報道特番で休止になったと考えることができます。(実際には『魔法のスター マジカルエミ』のように後日放映されているケースが多い)
ところで、当サイトに掲載中の情報では、1990年代後半以降になって、一気にアニメ番組の休止事例が増えています。
前述の通り、古い記録ほど調べるのが難しいというのが“調査する側”としての事情なのですが、実際にはそれだけではなく、どうやら90年代以降になって“報道特番で通常番組を潰す”ケースが増えてきているのも事実のようです。
今回更新分の調査では、名古屋空港の中華航空140便墜落事故(1994年4月)の当時の新聞記事にもあたってみました。
20時16分頃に発生した事故のため、報道特番に伴って直接に放映休止となったアニメ番組等はなかったのですが、当時の朝日新聞で、この事故のテレビ報道について取り上げた記事を見つけました。
事故当夜のテレビ各局の報道状況を簡単に紹介したもので、この記事中に日本テレビの担当者のコメントが掲載されています。
以前は人気番組をなかなか中止できなかったが、1985年の日本航空123便墜落事故の教訓から、今回は早めに報道態勢に移ったといった内容(要旨)で、この事故では20時台のうちに報道特番態勢に入った局がかなり多かったようです。
引き合いに出された日本航空123便墜落事故に関しては、事故調査委員会の報告(内容が問題視もされていますが…)をはじめ、多くの情報が出揃っています。
こちらもアニメ番組への直接の影響はなかったようですが、大まかには以下のような流れで情報が伝えられました。(Wikipedia:日本航空123便墜落事故をもとに編集)
- 18:24 123便からの緊急救難信号。
- 18:56 レーダーから消失。123便が墜落。
- 18:59 警察、航空自衛隊、保安庁に通報。(この段階では行方不明)
- 19:45 捜査本部設置。(この頃には墜落が確信される)
- NHK…19:26に第一報(ニュース番組内)。19:35頃から報道特番。
- TBSテレビ…19:30頃に第一報(速報スーパー)。速報スーパーを流し続け、深夜になってようやく報道特番。
- 日本テレビ…19:00-19:30枠『ダーティペア』内で第一報(速報スーパー)。20:00-20:55枠『ザ・トップテン』(生番組)内でニュースを流し、21:00から報道特番。(参考)
- フジテレビ…19:30頃に第一報(速報スーパー)。22:00から報道特番。
- テレビ朝日…19:30頃に第一報(速報スーパー)。21:00から報道特番。
同じ航空機墜落事故でも、1994年は着陸時の事故だったのに対し、1985年はなかなか現場が特定できなかった(墜落の事実自体も19時30分頃まで確信していなかった)など状況の違いもあり、単純には比較できないでしょう。
ただそれを差し引いても、20:16頃発生→20時台のうちに特番開始という流れは、1985年と比べても極めて早い決断であると言えます。
このように、(特に民放で)大きな事件・事故報道で19時台のアニメ番組を中止するのが当たり前――という状況自体が、そもそも1990年代以降の傾向なのかも知れません。
もっとも、90年代以降はゴールデンタイムのアニメ番組自体が減ってしまったわけですが。
今年4月以降、半ば不定期放映と化しているよみうりテレビの『ヤッターマン』『名探偵コナン』枠が、またも長期休止に突入してしまいます(^_^;)
『名探偵コナン』は、(2週休止)→9/29に映画【2時間枠】→(2週休止)→10/20再開【1時間SP】という形。
秋の改編期に4週前後の休止は昔からあったので、まだ良い方に思えます。
問題は『ヤッターマン』の方で、今日(9/8)に放映して、次回は11/10放映。
丸2ヶ月以上の休止であり、これがローカル番組ならば“地方局のアニメ放映状況”で[中断]の記述を検討するところです……。
また、『ヤッターマン』再開が11/10ということで、1時間スペシャルの次の『名探偵コナン』もこの日になることが予想されます。(2週休止)
この時間帯で年間放映回数が30回をやっと超える程度では、視聴者が見なくなるのも当たり前でしょう。
「視聴率低下」と「放映回数減少」って、仮にきっかけが前者であっても、スパイラルにはまってしまえば鶏と卵のような気がするのですが……この辺、日本テレビ・読売テレビ側はどのように捉えているのでしょうか。
長く低落傾向が続いて減らす口実が十分な(^_^;)『名探偵コナン』はまだしも、今年1月に始まった『ヤッターマン』で1年目からこのような番組編成にする理由が分かりません。