新潟県中越地震によるアニメ番組への影響のまとめ

2004年10月23日(土曜日)の夕方に発生した新潟県中越地震は、その後も数日間にわたって最大震度5弱〜6強クラスの余震が続きました。
特に最初の地震では、新潟県川口町で震度7を観測したのをはじめとしてM(マグニチュード)6.8の大規模な自然災害となり、地震としては阪神・淡路大震災(1995年1月17日)以来の大きな被害を出しています。
こうした大きな災害となった中、NHKをはじめとしてテレビ各局は報道特別番組を編成し、被災地の状況・情報などを伝えました。
当然、本来放映される予定だった通常番組は休止などの措置が執られています。
こういった場合には、通常番組を楽しみにしていた視聴者からの苦情が相当数寄せられるようで、特に今回は災害の規模に比例して特番にも多くの時間が割かれたことから、かなりの量にのぼったことは容易に推測できます。(報道によると、アニメの特別番組を中断したテレビ朝日には翌々日正午までに約800件の抗議があったようです)
例えば、今回の地震でも影響が出たアニメ番組『機動戦士 ガンダムSDESTINy』では、関東地区において第1話の放映時に台風情報のL字画面で放映されたことに対して、一部ファンの間からは過剰とも思える抗議の声があがりました。
特にインターネットが普及してからは、こうした理由での“放映局叩き”を大規模な形で目にするケースも増えており、視聴者としての倫理観も問われるところでしょう。
私がこのコンテンツを通して、新潟県中越地震からアニメ番組で起こった問題を述べるにしても、まず“必要な報道は何よりも優先されるべきである”という前提を確認しておかなければなりません。

そのうえで、アニメファンとしては気になる動向である「地震がテレビアニメの放映にどんな影響を及ぼしたか?」を、時系列に沿ってまとめてみました。
土曜日夕方〜日曜日早朝といえば、子供向け作品を中心にもともと多くのアニメ番組が編成されている時間帯ですが、それを差し引いても、これほど多くの番組に影響が出ることは非常に稀です。
通常の報道特番クラスの出来事ではあり得ない事態も発生しており、これもまた地震によって与えられた損害の大きさを物語っているといえます。

新潟県中越地震に伴う動き

気象庁発表の震度5弱以上の地震の発生状況と、それに伴う動きをまとめました。(テレビ関係はアニメ番組についてのみ記述しています)
なお、地震報道に際しては一般的に12時間表記が用いられていますが、ここではテレビ番組の放映と比較するという趣旨より、24時間表記を用いています。
また、地震を巡る周辺の動きについては、23日(土曜日)のみ記載しました。

新潟県中越地震による被害

新潟県が発表している報道資料「平成16年新潟県中越大震災による被害状況について(第171報)」(2006年9月22日現在)より、一部を抜粋。

10月23日(土曜日)

23日夜の段階で伝えられていた主な被害

地上波テレビ各局の報道

アニメ番組以外を含む、地上波各局の23日の第一報・報道特番は以下の通り。

10月24日(日曜日)

10月25日(月曜日)

以降、全国ネットのアニメ番組は特に記載がない限り通常放映。

10月26日(火曜日)

10月27日(水曜日)

10月28日(木曜日)

10月29日(金曜日)

10月30日(土曜日)

10月31日(日曜日)

11月1日(月曜日)

11月3日(水曜日)

11月4日(木曜日)

11月5日(金曜日)

11月7日(日曜日)

11月8日(月曜日)

11月10日(水曜日)

11月14日(日曜日)

11月23日(火曜日)

12月18日(土曜日)

12月28日(火曜日)

2005年6月8日(水曜日)

2005年9月7日(水曜日)

2006年3月6日(月曜日)

2006年7月17日(月曜日)

2006年9月14日(木曜日)

2006年12月20日(水曜日)

2007年2月17日(土曜日)

『ブラック.ジャック』について

2004年10月25日によみうりテレビが放映を見合わせた『ブラック.ジャック』は、第3話「Karte:03 ひったくり犬」として制作されたものでした。
その後、2006年7月17日の「秘蔵版スペシャル」を皮切りに幾つかの局・形態で放映されています。
ここでは、それらの放映形態について整理してみました。